お店ブランディングのつくり方




そもそも「ブランディング」とは何か?

「ブランディング」に関しては、様々な本があります。今回お伝えしたいと思っている話は、MBAなどに出てくる経営理論ではなく、巷の、小さなお店がどのようにして、自店のブランディングを行っていくか?この事についてお話させていただきたいと思います。

そもそもブランドとは、数ある製品の中から、顧客が、質の高い製品を選択することが、簡単にできるようにするための 記号のようなものと言われていました。

「このマークが付いている製品だから、安心できる、間違いない」 と、判断する為のマーク=ブランドでした。これは、商品サービスの提供者から見ると、ブランドは、顧客との約束と言う意味があると考えています。

そして昨今では、このブランドを利用し、商品販売を行う。いわゆる、ブランドマーケティングという手法が広まっています。

元気ハツラツ?=オロナミンC
ファイト一発!?=リポビタンD
目肩腰に?=アリナミンEX
ごほんときたら?=龍角散

ようは、●●といえば、○○。これをユーザーに認識させることによって、 顧客の心の中に、ブランドマークを、つくってしまうということです。

店舗における「ブランディング」とは?

それでは、店舗におけるブランディングとは?どういうことを指すのでしょうか?店舗におけるブランディングは、口コミを誘発するための、手法になります。

ブランド化すると、口コミが発生します。口コミが発生すると集客数が増えます。しかも、ほぼ無料です。無料の販促施策、それが、店舗ブランディングです。

そして、店舗ブランドを構築する為には、重要な3つの要素が必要になります。それは、

  1. 商品・サービス
  2. 物語(ストーリー)

上記3つのポイントが重要になります。

店舗ブランドは、人(つまりあなた自身)、そして素晴らしい商品・サービス、あとは、ちょっとした小話(ストーリー)。

この3つが合い重なったとき、構築されます。

人と商品サービスとストーリー

あなたが友達から、お店を紹介してもらうとき、 こんな風に聞くと、ついつい行ってみたくなりませんか?

「美味しい焼き鳥屋さんがあるんだけど、そこのお店の店主は、フランス料理をずっと修業してて、 ワインと焼き鳥の旨い食べ方を教えてくれるんだよ」

「美味しいうどん屋さんがあるんだけど、 そこの親父は、うどんの食べ方にかなりうるさくて ひとりひとりカウンター越しに、生醤油うどんの食べ方を、 きっちり教えてくれるんだよ、間違えるとかなり怒られるけどね(笑)」

人、商品・サービス、物語。

簡単に言うと、こんな感じです。難しく考える必要はありません。

店舗ブランドは、口コミを発生させるための手段であり、簡単に他人に伝えれるくらいのものにまとめなければなりません。

自分が前面に出るのを嫌がる経営者の方も多数しますが、それでは、いつまでたっても口コミは生まれません。

あなた自身の性格、こだわりを全面に出し、商品サービスの品質の良さを一言で伝え、あとは、ちょっとしたストーリを作るのです。

ここで、重要なポイントは、顧客目線で考えない事です。あくまで、あなた自身のこだわり、お店のエゴをぶつけるのです。

なかなか、自店のこだわりや自分の特徴をみつけることができない、とおっしゃる経営者の方もいらっしゃいますが、それは、顧客の目線に立って、どう思われるかを過剰に意識してしまっているからです。

あくまで、あなたの一方的な想い、自分の生い立ち、何故、今の業界にいるのか?なぜ独立し店舗を経営しているのか?

原点に立ち戻り、自店のブランド構築をよく考えてみてください。

ある飲食店のブランディング事例

とある日の会話。

「今日どこ飲みに行く?」

「あ、そうだ今日、イタメシなんてどう?」

「いいねー、ところで、どっか美味しいイタメシ知ってるの?」

「すげー美味いとこがあるんだけど、そこのシェフって、本場ナポリで日本人で初めて、国から食堂の認可を受けた人らしいよ。」

「へぇー、ナポリの食堂って国から認可受けるんだね」

「そうそう、それでね、そのお店は、港の近くにあるんだけど、そこに着く船を利用して、直接イタリアから食材仕入れているらしいんだ。その食材は、そこのお店のブランドで百貨店とかでも売られているらしいよ!」

「すごいね、ナポリで初めて認められた日本人シェフと、その本場の食材を生かした料理、絶対行きたい!」

「うん!行こう!そのわりに、価格もそんなに高くないから、おなか一杯食べに行こう」

あなたも行ってみたいと思いませんか?こんなお店。そして、あなた自身が、こんなお店を知っていたら、是非、知人に教えてあげたいとおもいませんか?少しそのお店を知っていることを自慢したくなりますね。

口コミが起こりやすい、店舗ブランドの構成要素は、この3点です。

  1. 商品・サービス
  2. 物語(ストーリー)

これが「店舗ブランド」を構成する3要素です。

  1. 人…「ナポリで認可を受けた初の日本人」
  2. 商品・サービス…「本場ナポリから直に仕入れている食材」
  3. 物語(ストーリー)…(人と商品が二つともそのままストーリーになっている)+百貨店でも取引されているらしい。

その他のブランディング事例

とある焼肉屋さん

  1. 人…「芸人なのに焼肉屋経営者」
  2. 商品…「安価なメニュー構成、有名人が企画提供したメニューがおもしろい」
  3. 物語(ストーリー)…芸人として売れなかった頃、このままでは、娘夫妻が不憫なので、義理のお母さんが経営していた焼肉屋さんをその芸人さんに、譲ることにした。芸人も辞めて焼肉屋で行こうとおもっていたらしい。それが今では、芸人としても、焼肉屋としても大成功しているらしい。

とある酒屋さん

  1. 人…近所でも有名な名物親父。書道と歌を歌うのが好き。良く、全国放送の取材も受けている。タレントみたいな主人。
  2. 商品・サービス…本場新潟だけでなく、日本中の地酒を中心とした日本酒の専門店。
  3. 物語・ストーリー…酒屋の仕事はほとんどせずに、いつも自分のリサイタルの企画をしている。でもその地域の住民達は、明るい主人のことが大好きで、そのリサイタルには、ほぼその地域の住民すべてが、参加するらしい。新潟の名物酒屋。

 

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