目標を決めるということ

当たり前のことなのですが、とくに、十数年経営をしていると、毎日に流されてしまい、これを決めずに、動いてしまう。といったことがよく起こります。

目標-現状=ギャップ(課題)

目標をまず決めないことには、課題が浮き上がりません。では、目標とは、どう決めればいいのか?「定性的」と「定量的」という言葉を皆さん、ご存知ですか?定性的と定量的、皆さんは、この違いを応えることができますか?

目標を決めるときに、たとえば、「死にものぐるいでがんばる」「有名人になる」「魂を込めてやる」「やれるところまで、とにかくがんばる」「繁盛するお店を創る」「好きな人をデートに誘っていい感じになる」「なんとかする」

などなど、以上は、すべて「定性的」と呼びます。それに対して定量的とは?

「3日間不休不眠で、働き続ける」「道を歩いていたら、10人には、声をかけられる」「スタッフ全員を説得して、頑張りますと全員に言ってもらう」「2000枚報告書を書くまで帰らない」「売上1000万円/月を上げるために、お客さんを10000人呼ぶ」「好きな人とデートをして、キスまでこぎつける」「課題を100個みつけだして、それを80%の確立で解決する」

これを、「定量的」と呼びます。

どちらが大事とか、そういう問題ではなくて、両方、設定することを普段おすすめしています。でも、なかなか、一人では、目標って決めにくいんですよね。そんなあなたの、頭を整理して、目標を自分で決められるようにしていきたいと思います。

まず、定性的には、理念というものを決めていただきました。次は、定量的に決めていかねばなりません。まず、商売をやっている以上、目標は、売上を上げると答える経営者の方が多いのではないでしょうか?

では、売上とは?どういうことなのか?

ご存知の事と思いますが、売上とは、客単価×客数以外の何モノでもありません。売上を上げるということは、客数を増加させるか、客単価を向上させるかしか、方法は無いのです。売上改善のセオリーとしては、まず、客数増加から始めます。客数を増加させるためには、まず客数の中身を、理解しておく必要がありますね。客数とは、新規客、既存客(リピーター)の二つに分解されます。

新規客を増やす方が優先か、既存客をリピートさせる方が優先か戦略を立てる必要があります。 新規客を増やすのであれば、チラシ、DM、看板を設置、雑誌に広告掲載、紹介客獲得… 既存客を増やすのであれば、来店回数を増やす、失客を減らす、失客してしまったお客様にDMを出す・・・等々。

まずは、こうして、言葉の意味を、頭の中で分解し、どこを重点的に改善していくかを明確にしていきます。優先順位を考えなければならないのですが、それには、まずあなたのお店を自分で分析してみなければなりません。たとえば、目的地は決まったとしても、今がどこか分からなければ、どのような手段で、どのような計画でその目的地に向かえばいいいか分からないからです。

東京ディズニーランドに向かうとして、今、どこかわからないので、新幹線で向かうのか、飛行機で向かうのか、何時間かかるのか、どれくらいお金がかかるのかも分かりません。

問題ですね。笑い事ではなく、経営もこういった事態によく陥っていることがあります。 今の状態を、見つめるのは、非常に苦痛を伴うこともありますが、勇気を持って、自分の経営を分析してみてください。

まずは、売上、原価、客数、客単価、その他経費などの、推移を過去にさかのぼって、表にしてみてください。

  • 客数は増えていますか?減っていますか?
  • 客単価は、どうなっていますか?
  • 昨年に比べて何%くらい売上は上がっていますか?
  • 人件費は、粗利益の何%ぐらいで推移していますか?

もう一度、見直してみてください。すべての経営の基本は、「目的と現状の差を埋めていく」ということなのです。

この記事を書いた人

富田英太